一人ひとりに寄り添う美容室、地元江南の魅力も発信
起業のきっかけ
オープンしたのは、20年以上の美容師経験から感じた「一人ひとりのお客様に寄り添いたい」という思いからでした。ライフスタイルや働き方など、私自身も子どもを育てながら働いて、お客様の多様なニーズを肌で感じていました。特に印象に残っているのは子育て中の方や妊婦さんからの声です。「小さな子どもがいるから美容室に行けない」「妊娠中で長時間座っていられない」、元気過ぎる兄弟、障がいのあるお子さんなどさまざま事情を聞くうちに、従来の美容室では対応しきれないことが多いと気づきました。お客様の状況に合わせて柔軟に対応できる美容室を作りたいという思いが、開業の原動力になったのです。
起業を決意した時、相談に乗ってくれた方に紹介されて商工会へ。初めは不安でしたが、担当の方が親身になって話を聞いてくれて、創業塾にも参加して融資や税務、補助金など、様々な面でサポートを受けながら、約1年の準備期間を経て開業にこぎつけました。
店作りで大切にしていること
「more hair salon」の店内は、入り口からシャンプー台まで段差がなく、車椅子でもスムーズに移動できるようになっています。これは大工さんと相談しながら、一から設計した「こだわりの空間」なんです。お子様連れの方や、高齢の方、車椅子の方など、誰もが来やすい空間を作りたかったのと、プライバシーを重視し、お客様の入店後は鍵をかけて営業するなど、安心して過ごせる環境も配慮しています。一人ひとりに寄り添い、ゆっくりと過ごしていただける空間を目指しました。
これからのこと。地元江南への想い
オープンから半年が経ち、「地域に寄り添う美容室」というコンセプトは、着実に地域の人々に浸透しつつあります。「インスタグラムを見て」と、県外や都内から30分〜40分かけて来てくださるお客様も増えてきました。今後、さらにお客様のニーズに合わせて、移動式のシャンプー台の導入や、将来的には送迎サービスの実施など、さらにサービスを充実させていきたいです。また、地域の活性化にも積極的に取り組みたいと考えています。江南地域にはまだまだ可能性があるし魅力もある。おしゃれなカフェやお店が増えれば、若い人も地元に残ってくれるんじゃないかなと思います。「more hair salon」は、単なる美容室ではなく、地域コミュニティの中心となる存在を目指しています。
