埼玉・群馬の境界付近に実在する古本と新刊の店
本を本屋で買いたい方、古本の引取・買取もしています

起業のきっかけ

子どもの頃から本と本屋が好きで、学校帰りに寄って本を読んだり待ち合わせに使ったり、親に怒られた時もけんかした時も、誰にも邪魔にされずにいつまでもいられる。本屋は私の居場所でした。並んでいる本のタイトルや背表紙、直感的な雰囲気から、知らない本と出会う偶然の楽しみは他の何物にも変えられません。「一生に一度くらい本屋をやってみたい」と思っていたところ、この場所に御縁があり店を持つことができました。

福島さんのこれまで

新聞記者、新聞社勤務を経てライター業、絵本作家、まちづくりにも関わってきました。幼少期から、週末や長い休みになると妻沼に来ていたので妻沼のまちは良く知っています。店舗探しで「めぬま館」館長の田島さんに出会い、近所の人が入れ替わり立ち替わり訪れて花を買いに来たりコーヒーを飲みに来たり、聖天様の参拝者が休憩したりと「憩いの場」として根付いているこの場所に引かれて、すぐに商工会を通して田島さんに話をしました。地元の人たちに親しまれている場所をそのまま使って、新しいつながりを模索していきたいと思ったのです。

空き店舗活用と品揃え

店は「めぬま館」の約半分。元々住居だったというスペースを改装して使っています。床の間や押し入れはほとんどそのまま、絵を飾ったり段差を作って秘密基地のような空間を作ったり。「え?こんなところに」という所に何かがあるかもしれない、そんな風に見つける楽しみも提供したいですね。店に置く新刊本は、小規模出版社や共同出版(著者と出版社が出版費用を負担しあう出版形式)の本を中心に、妻沼地域の本、埼玉県内、県北地域の本も取り揃えています。古本はこれまでの店のラインナップを知っている人が譲ってくれたり見つけてくれたりして、自然に集まるようになりました。

店作り、これからのこと

本屋って本を買う人だけじゃなくて、本の話をしに来る人、本じゃない話をしに来る人、妻沼を知りたい人、何かのついでに立ち寄る人もいる。
もちろん買ってもらった方がいいけど買わなくてもいい。この店を通じて興味を持ってもらった本や妻沼について、お客さんと話をしたり、地元の誰かとつなげたり、地元妻沼の魅力を広めたいと思っています。

空き店舗活用を考える人へ

空いている店舗の全てを使って空き店舗活用する方法もありますが、今ある店や施設の一部を借りる方法や時間帯で分けるなど互いに良い方法があれば新しい空き店舗活用の形があると思います。めぬま館の場合、時間や予定など、互いに不在時にはフォローするという体制を取っていますが、2項対立ではなく柔軟に互いをサポートし合えるといいのではないでしょうか。

店名には地元の人たちと観光客、本屋をつないで「むすぶ」意味を込めて、県北地域のなまり「行くん(行く)」「~するん(する)」をかけました。
ロゴは空想の動物「ムッスー」と「ブンちゃん」で、2匹はくるっと尻尾をつないでいるんです。本は1人で読むけれど、読書する時間は誰かと共有できることを表現しています。誰かと本を読む時間を楽しんでほしいです。

フベンな本屋 むすぶん堂
代表 福島 聡(ふくしま さとる)さん

所在地〒360-0201 埼玉県熊谷市妻沼1504-3
営業時間平日12:00-18:00/土日祝11:00-18:00
定休日火・木(祝日は営業)※臨時休あり
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